百寿者の多くはたんぱく質の摂取が多かった

元気な高齢者

日本には100歳以上の高齢者はどれくらいいるのだろうか。

厚生労働省の統計によると、2010年には44,449人である。

およそ20年前の1989年が3,078人であったから20年ほどで15倍弱になったことになる。日本人は他国の人に比べて健康寿命も長いといわれるから、健康な100歳長寿者が増えることは喜ばしいことだ。

 

100歳以上の人(百寿者ともいう)が多くなったのは、栄養状態の改善の効果が大きい。

高齢者の栄養状態が悪い(低栄養)と免疫力が下がり、骨なども弱くなって感染症にかかりやすくなったり、骨折も起こしやすくなる。いろいろなことから高齢者の低栄養は老化を進める要因になる。栄養の中でも、特にたんぱく質の摂取が増えたことが大きくきいている。

 

東京都老人総合研究所が行った研究に、「百寿者は摂取総カロリーの内でたんぱく質から得るカロリーの割合が日本人の平均よりも高い。しかも、肉などの動物性たんぱく質も多い」というものがある。

長生きする人の食事は低エネルギーだが高たんぱく質だった。

それまでは「健康のために粗食を」とか「高齢になると野菜中心のあっさりした食事がよい」と言われてきたが、その常識を打ち破るもの。これはその後の調査でも補強されている。

老化を遅らせ、介護の必要がない生活をおくるには、筋力をつけるのが一番。それには筋肉のもとになるたんぱく質を摂ることが最もよい。加えて運動も必要だ。いくらたんぱく質を摂っても運動をしなくては筋肉がつかないし、骨も強くならない。寝たきりの高齢者は筋肉が弱くなり体を支えきれなくなる。

ただ、特定の食品成分、栄養がよいといってその食品ばかりを食べてはいけない。必要なのは「偏りのない食事のバランス、食生活の多様化」である。食品をバランスよく摂っている人ほど生活機能の低下も少ない。いろんな食品をまんべんなく摂ることが大切だ。

 

高齢者でもこれだけ摂りたい一日の栄養を揚げておこう。肉60~80g、魚介類80~100g、豆腐1/3丁(または納豆1食)、卵1個、野菜350g、海藻類15gなど。